「関東近場で温泉旅行へ行きたい!」と思ったとき、有名どころの「草津温泉」を思い浮かべる人も多いかもしれません。雄大な自然と湯畑が織りなす風景のなか、温泉めぐりやグルメを満喫するのは楽しいもの。ただ、草津の年間平均気温は都内に比べて7~8℃も低く、思わぬ寒さを感じる人も多いようです。
ここでは「草津温泉に行きたいけれど、どんな服装で行けば?」という人へ向け、草津温泉の月別の気温・気候や、春夏秋冬の服装選びのポイントを徹底解説。季節ごとのおすすめ観光スポットもご紹介しているので、ぜひチェックしてみて下さいね。
草津温泉とはどんなところ?
草津温泉は群馬県にある温泉。湯もみ唄を歌いながら木の板で湯温を下げる「湯もみ」は、ここ草津ならではの名物です。そんな草津温泉は「日本三大名泉」のひとつであり、下呂温泉、有馬温泉とともに昔から多くの人々に親しまれてきました。
温泉の自然湧出量は日本一で、なんと1日あたりドラム缶約23万本分の豊富な温泉が湧きだしているそう。これにより、温泉街の各地でかけ流しが楽しめるのも特徴です。
さらに酸性の泉質には殺菌作用もあり、その効能は『恋の病以外なら何でも治せる』といわれるほど。ゆっくり浸かれば、心身ともに癒されること間違いなし。家族や友達、恋人とのデートにもぴったりな温泉です。
年間の気候は?
高原地帯にある草津温泉の年間平均気温は、7℃とかなり低め。真夏でも25℃を超える日がほぼなく、快適に過ごせるため、関東近郊の避暑地としても人気があります。
その一方で、都市部から遊びに行くと思いのほか寒く感じることも。秋冬はもちろん、春夏に草津へ行く場合も、寒さ対策としてアウターをきちんと準備していったほうがいいでしょう。
ちなみに、群馬県の平野部は“上州からっ風”と呼ばれる強風地帯ですが、草津温泉周辺は風も穏やか。春は桜が咲き乱れる木々、秋は紅葉と湯気が織りなす幻想的な風景、冬は辺り一面白銀の世界……というふうに、四季折々の表情豊かな風景が楽しめます。
草津温泉の春の気候と服装のポイント
それぞれ東京都の平均気温より7~8℃も低いので、都市部の感覚で春服を着て行くと、予想以上の寒さで凍えてしまうかも……。
ここでは、春に草津温泉へ旅行したい人へ向け、服装選びのポイントやおすすめスポットをご紹介します。
春の服装のポイント
「寒いけれど春らしい服装を着こなしたい!」という人は、白や淡い色味の冬アイテムをチョイスすると重すぎないスタイリングが楽しめますよ。
春の草津温泉、おすすめスポット
そのほか、春の草津温泉では「西の河原公園」もおすすめ。こちらは周囲を雄大な自然が取り囲む露天風呂で、園内のあちこちで温泉が湧き出ています。河原の中には無料で利用できる足湯もあるので、桜やつつじの花、新緑と季節の移ろいを感じながら、ほっこり温まってみてはいかがでしょうか。
また、車で草津温泉旅行に行くなら、「志賀草津高原ルート」の雪の回廊にもぜひ足を運んでみて。こちらは4月下旬~5月中旬までの短い期間のみ楽しめるスポットで、冬の間に降り積もった雪が道路の左右にそびえ立つ様はまさに圧巻。都会では味わえない自然のすごさと非日常を楽しみたい人にはぴったりですよ。
草津温泉の夏の気候と服装のポイント
夏の平均気温は6月で15.4℃、7月で19.3℃、8月で20.0℃と、都市部に比べるとかなり涼しいです。朝晩は涼しくなるので、羽織ものなどを忘れないようにしましょう。
ここでは、夏の服装のポイント、おすすめスポットをご紹介します。
夏の服装のポイント
アウターを着ても寒く感じる場合は、軽めの巻き物があるといいかもしれませんね。薄手のストールなら、たたんでもかさばらず、かばんにも収納しやすいので便利です。
暑くなったり涼しくなったりが激しいこの時期は、脱ぎ着で体温調節ができるアイテムをチョイスするのがおすすめです。
とはいえ、朝晩は気温がぐっと下がるので、半袖だけでは寒く感じがち。軽く羽織れる夏向けのカーディガンやシャツなどを1枚持っていくといいでしょう。
夏の草津温泉、おすすめスポット
そのほか、夏の草津ではスキー場でアクティビティを楽しむのも◎。「草津温泉スキー場」では、ジップスライダーやパターゴルフなどが楽しめます。ドッグランもあるので、ワンちゃんと一緒の旅行にもぴったり。
たくさん遊んで疲れたら、草津の湯畑付近のグルメを楽しむのもおすすめ。つるりとしたのど越しのざるそばや温泉まんじゅう、「杉養蜂園」のはちみつ入りソフトクリームなど、おいしいものがたくさんありますよ。
草津温泉の秋の気候と服装のポイント
9月の平均気温はまだ16.2℃ですが、10月になると平均10.0℃となり、紅葉の見ごろを迎えます。さらに、11月に入ると平均3.7℃と、都内の冬並みの寒さに。このころには雪も降り始めるので、しっかり防寒対策をしていきましょう。
ここでは、秋の草津旅行を快適に過ごす服選びのポイントをご紹介します。
秋の服装のポイント
カーディガン、薄手のコート・ジャケット・パーカーなどを持参し、肌寒さを感じたらサッと羽織って体温調節できるように準備しておきましょう。
寒がりな人は、長袖肌着を仕込んだり、薄手のタートルネックトップスを重ね着するのもおすすめ。足元の防寒にはレギンスやタイツをプラスワンするとよいでしょう。
また、意外に見落としがちなのが「靴」。雪が降ると地面が凍って、滑りやすくなる場合があります。たくさん歩く日は、ゴム製ソールなどの滑りにくい靴を履いていくのがおすすめです。
秋の草津温泉、おすすめスポット
そのほか、秋の草津温泉旅行でおすすめしたいのが、道の駅・草津運動茶屋公園にある「高山植物園」。こちらは県内有数の“紅葉の名所”として名高いスポットで、10月下旬~11月上旬には夜のライトアップ(17:00~21:00まで)が行われているんです。暗闇に浮かんだ色づいた木々たちの、ロマンチックな風景を堪能してみてはいかがでしょうか。
草津温泉の冬の気候と服装のポイント
平均気温はそれぞれ12月が-2.5℃、1月が-5.6℃、2月が-4.7℃と、体の芯から凍える寒さです。朝晩はもちろん、日中も気温がほぼ上がらないので、防寒対策を万全にして旅行を楽しみましょう。
ここでは、冬の草津温泉の服装選びのポイントをご紹介していきます。
冬の服装のポイント
草津は比較的風がおだやかですが、それでも冷たい北風で体が冷えてしまいがち。この時期は足首など冷えやすい場所の露出をなるべく控えるのが◎。裏起毛のパンツ、レギンスなどで冷え予防をしたほうがよさそう。
12月は冬シーズンの中でもまだ暖かいほうですが、それでも都市部の大寒波並みの寒さ。厚手のコート、ダウンジャケットなどはもちろん、中にニットを着込んで風を通さない装いを心がけましょう。ボトムスはロング丈がおすすめ。
タイツやストッキングも防寒には効果的ですが、足湯に浸かりにくくなるので予定に合わせたレッグアイテムを選んでみてください。
1年でもっとも寒い時期なので、12月の装いだけでなくマフラーや手袋などの防寒具を忘れないようにしましょう。寒がりな人は、カイロなども活用してみて。雪が積もっているので、歩きやすい靴を選ぶのも重要です。
冬の草津温泉、おすすめスポット
また、白根山麓には「弓池」という火口湖があり、冬ならではの楽しみとして「スノーシュー」が体験できるのも魅力。スキー板のような形をした道具を使って、凍った湖面の上を歩けるんです。冬しか楽しめないアクティビティなので、機会があればぜひトライしてみて下さい。
そのほか「草津ならではの体験がしたい!」という人には、熱乃湯の「湯もみショー」もおすすめ。木の板で湯もみを行う姿が見られるだけでなく、自分で湯もみを体験することもできます。草津温泉旅行の思い出作りとして、湯もみ体験に挑戦してみてはいかがでしょうか。
日本で昔から愛されてきた草津温泉。幻想的な湯畑や自然豊かな温泉街の雰囲気を堪能しながら、足湯や露天風呂で極上のリラックスタイムが満喫できます。周囲にはさまざまなグルメスポットや観光スポット、アクティビティ施設も充実しているので、家族や友達、恋人と訪れても旅行を満喫できること間違いなしです。
「温泉で癒されたい」という人は、ぜひ草津温泉に足を運んでみて下さいね。また旅行に行くと決まったら、快適に過ごせる服装選びも忘れずに。今回のコラムを参考にしつつ、自分らしい草津温泉旅行コーデを考えてみましょう!