日本の最北端にある北海道は、観光地としても大人気。広大な土地には美しい大自然が広がり、山々や草原、湖や海などが織りなす四季それぞれの風景が楽しめます。
また、雪の季節には「さっぽろ雪まつり」や流氷など、北海道ならではの絶景が味わえるのも魅力です。海鮮やラーメンなどのグルメも絶品で、一度行ったら帰りたくなくなるほど魅力たっぷりな場所といえるでしょう。
そんな北海道では、冬の寒さも有名です。夏でも30℃を超える日は少なく、年間を通じて涼しい気候なので、旅行やお出かけ、出張などで北海道を訪れる際には「どんな服装で行けばいいの?」と迷う人も多いでしょう。
ここでは、北海道の気温別・おすすめの服装例をご紹介。真冬から真夏まで、快適さとおしゃれさを両立できるファッションコーデをご紹介します。
北海道の年間気温推移は?

日本最北端の北海道は、一部地域を除き「亜寒帯気候(あかんたいきこう)」という気候です。 亜寒帯気候は1年を通じて気温がかなり低い特徴を持っており、冬の時期には氷点下をマークする日も続きます。真冬は最高気温も最低気温もマイナス温度……なんてケースも珍しくありません。
また、本州では蒸し暑さを感じる夏の時期も、最高25℃前後の涼しい日が続きます。真夏のピークであっても、30℃を超える日は数える程度です。
なお、北海道は雪のイメージが強いですが、年間降水量自体は少なめです。5月末ごろ~6月にかけては「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ばれる時期こそありますが、本州のような蒸し暑さ、たくさん雨が降る「梅雨」と異なり、曇りや弱い雨が2週間ほど続くだけで終わるケースがほとんどです。
札幌の月別気温推移

北海道はざっくり分けると「道央(中央周辺)」「道東(東部周辺)」「道北(北部周辺)」「道南(南部周辺)」の4地域に分けられます。
このうち道庁所在地のある札幌は、「道央エリア」に位置する北海道最大の都市です。北海道の中でも比較的平均気温が高い地域ですが、冬場は季節風の影響で雪がたくさん降るのが特徴。また暖かめの地域といえど、真冬の時期は氷点下になるので防寒対策を忘れないようにしましょう。
旭川の月別気温推移

「旭川動物園」で有名な旭川市は、夏と冬の気温差が北海道の中でもっとも大きい都市です。その気温差は約28℃夏は21℃前後まで気温が上がりますが、真冬になると平均-7.0℃と寒い日が続きます。なんと、明治時代には-41.0℃を記録したこともあるそう。
毎年11月~4月ごろはかなり寒く積雪量も多いので、冬場に訪れる場合は防寒対策と雪対策を怠らないようにしましょう。
釧路の月別気温推移

釧路は、道東地方に位置する都市。広大な釧路湿原国立公園が見どころなほか、北へ足を伸ばせば阿寒湖、摩周湖など豊かな自然が楽しめる地域としても有名です。北海道の中でも指折りの寒冷地域のため、真夏でも最高20℃前半までしか気温が上がりません。このため、春~夏の時期に訪れる方が多いと言われています。
いっぽう、冬は氷点下まで気温が下がるなど、厳しい寒さを感じます。他の地域に比べると、雪の降る日は少なめです。
函館の月別気温推移

北海道の中でも南側(道南)に位置する函館は、本州の青森県にもっとも近い位置にある都市。日本海の温暖な海流の影響から、北海道の中では暖かい地域といえます。
真冬は氷点下をマークする日もありますが、内陸部にくらべると寒さは控えめ。特に都市部においては、真冬でも雪が比較的少なく、本州(東北地方)に近い気候・気温となっています。
北海道の気温別服装指数表
北海道、とりわけ札幌付近の月別平均気温は以下の通りです。気温に応じた服装選びのポイントもご紹介しているので、「どの服を着たらちょうどいい?」と迷ったら参考にしてみてください。
月 | 月の平均気温 | 服装の目安 |
---|---|---|
1月 | -3.2℃ | 北海道の冬は長いので、ダウンジャケットや厚手のコートでがっつり防寒を。 マフラー、手袋、タイツなどのほか、裏起毛ボトムスや保温効果の高い肌着なども活用しましょう。 |
2月 | -2.7℃ | |
3月 | 1.1℃ | |
4月 | 7.3℃ | |
5月 | 13.0℃ | 5月といってもまだまだ肌寒さを感じます。 本州でいうところの春先や秋中旬~晩秋くらいをイメージして。 ニットやジャケット、コートなどで防寒を。 |
6月 | 17.0℃ | ようやく寒さが緩み、長袖トップスにパーカー、カーディガンなどをレイヤードすると快適に過ごせます。気温が高くなると長袖トップスだけで過ごせる日も。 |
7月 | 21.1℃ | 本州に比べると夏でも涼しく過ごしやすい気候が続きます。 基本は長袖や半袖トップス1枚で、天気が悪い日は薄手のカーディガンがあると便利です。 |
8月 | 22.3℃ | |
9月 | 18.6℃ | 長袖トップス+カーディガン、パーカー、ジレなどの薄手アウターを羽織ったスタイルが最適。 |
10月 | 12.1℃ | 寒く感じる日も増えてくるので、ニットやジャケット、コートの出番。 |
11月 | 5.2℃ | 本格的な冬が到来。外出時はダウンアウターやコートでしっかり寒さ対策を。 マフラーや手袋のほか、積雪時には滑りにくい靴を履いていきましょう。 |
12月 | -0.9℃ |
北海道の気温別のおすすめファッション
【北海道】気温0〜5度におすすめの服装
ロング丈ダウンコートで暖かく
ロング丈のダウンコートは、北海道の冬のマストアイテム。軽くて暖かいので、肩こりが気になる人でも快適に着られます。フードのファーやサイドのダウンパック幅の切り替えデザインのおかげで、フェミニンな着こなしにもマッチ。足元はタイツ+ロングブーツでしっかり防寒を。

【北海道】気温6〜10度におすすめの服装
花モチーフをリンクさせて華やかな冬スタイルに
シンプルな白ニットには、フラワー柄のジャガードスカートを合わせて華やかに。花モチーフをリンクさせることで、女性らしく華やかな冬スタイルに仕上がります。ファーハットやブルーグリーンのバッグなど、小物使いにもこだわってみて。

【北海道】気温11〜15度におすすめの服装
こっそり裏起毛パンツであたたかに
春や秋ごろの北海道では、まだまだあったかアイテムの出番が多め。赤系チェックが大人かわいいワイドパンツは、裏起毛仕様であたたかく過ごせるのが魅力。レイヤード風ニットトップスに合わせれば、洒落感たっぷりなスタイリングの完成です。

ポップなカラーがかわいいスカートコーデ
気温11~15℃の北海道ではまだまだニットが手放せません。厚手のあったかニットには、カラースカートを合わせて華やかさをプラス。トレンドのぱきっとしたピンクなら、今っぽさのあるスタイリングに仕上がります。スカートを引き立たせるため、小物類はモノトーンで引き算するのが◎。

【北海道】気温16〜20度におすすめの服装
花柄スカートで可憐なフェミニンスタイルに
黒のアンサンブルニットはオンオフ問わず着られる便利なアイテム。薄手のカーディガンは気温の上下が大きい日の冷え対策にも役立ちます。おだやかな暖かさを感じる日には、淡いピンクの花柄ジャガードスカートを合わせて華やかな着こなしに。

デザインワンピースでらくちんおしゃれ
暖かくなってくると着たくなるのがワンピース。ベージュのシャツワンピースは、気楽に着られる素材ながらも、袖のダイヤタックや腰の共布ベルトがアクセントに。オフ白のショートブーツを合わせ、全体的に淡めのトーンでまとめることで女性らしいスタイリングが楽しめます。

【北海道】気温21〜25度におすすめの服装
イエローのニットで華やかに
暖かく過ごしやすい時期には、薄手のニットで軽快な着こなしを。目を惹くイエローが華やかで明るい雰囲気を演出してくれます。リネンライクな素材のベルトスカートを合わせれば、きちんとした印象のコーデに。足元はパンプスで上品にまとめて。

美しい曲線でエレガントな女性らしさを
淡い水色やなめらかな生地感が美しいワンピースは、大人の女性にぴったりのアイテム。暖かい時期には、1枚でさらりと着こなしましょう。首元にはスカーフをアクセントに。白系のパンプス&バッグを合わせ、重さを感じさせないスタイリングを目指して。

【北海道】気温26〜30度におすすめの服装
すずしげコーデで真夏の北海道もばっちり
素材違いの切り替えデザインやバルーンスリーブが印象的なカットソーは、ゆるっと涼しく過ごしやすい仕様。すっきりシルエットのベイカースカートを合わせれば、リラックスムード漂う夏のカジュアルスタイルが完成。足元はゴールドのローファーでエッジを効かせて。

夏のフェミニンコーデはジューシィなカラー使いがポイント
ジューシィカラーのサマーニットにサーキュラースカートを合わせたフェミニンスタイルは、北海道の夏にぴったり。ほんのりパフスリーブになっているから、気になる二の腕周りもこっそりカバーできちゃいます。足元は華奢なサンダルで女性らしくまとめるのが綺麗見えのポイントです。

北海道のシーズン別の服装選びのポイント
【北海道】春の気候
5月以降は春の陽気を感じる日も増えてきますが、急に気温が下がって寒くなる「リラ冷え」に注意。肌寒さを感じる日は長袖トップスに薄手のコート、ジャケットなどを羽織り、冷え対策を忘れずに。
6月になると初夏の陽気を感じ、過ごしやすくなってきます。朝晩は冷えやすいので、カーディガン、パーカーなどで体温調節できるような服装を心がけるとよいでしょう。
【北海道】夏の気候
北海道の観光スポットは開けた場所にあることが多いので、長袖のシャツ・パーカー・カーディガンなどを持っていくと紫外線対策にも役立ちます。よく晴れていて特に紫外線が気になる日は、帽子や日傘があるとなお安心です。
また、山や湖畔、自然公園などの観光スポットや道東・離島地域へ向かう際には、長袖の薄手アウターを持参するのがおすすめ。長袖アウターがあると木々などの自然の多い場所では虫対策になりますし、道東や離島では「霧」による肌寒さ対策グッズとしても重宝します。
【北海道】秋の気候
一方、日中は気温が上がり、暖かさを感じる日も。厚手のカットソーや薄すぎないニット+カーディガン、パーカーなどの羽織もの、ジレなどを重ねるスタイリングなら、暑くなってきたときに体温調節がしやすいです。ちなみに、雪が降り始めたら滑りにくい靴を選ぶのがポイント。雪が積もってもそのまま溶けることも多いため、撥水加工のある靴や、防水スプレーをかけた靴でお出かけすると安心です。
【北海道】冬の気候
特に、外を歩くときには厚手のコートやダウンコートなどでがっつり防寒をしていきましょう。雪が多く降る日は、フード付きアウターがおすすめです。さらに厚手のニットや発熱系肌着、タイツなどで対策をしていくと安心です。
なお、外は厳しい寒さが続く一方、室内ではかなり暖房が効いているのが北海道の特徴。そのため、外と室内を行き来する日は、脱ぎ着で体温調節ができるカーディガンが重宝します。
ちなみに、雪が積もっている日は「紫外線」にも要注意。雪の表面から陽の光が反射して、意外に日焼けしやすいからです。紫外線が気になる人は、日焼け止めなどの日焼け対策も忘れずに。
本州に比べて夏は涼しく、冬は厳しい寒さが続く北海道。北海道には雄大な自然をはじめ、グルメやアクティビティなど、北の大地ならではの魅力がたくさんあります。また、同じ北海道でも地域によって気温がガラッと変わる点も知っておくといいですね。
快適に過ごしやすい服を選ぶことで、北海道へのお出かけがますます楽しくなるはず。これから旅行やお出かけ、出張などで北海道に行く人は、今回のコラムを参考に服装選びをしてみてくださいね。