都会の喧騒から離れ、自然の空気を思い切り楽しめるキャンプ。近年では、マンガやメディアの影響からかキャンプ好きの女性が増えているといいます。一人でキャンプを楽しむ人、通称ソロキャンパーも増加していますよね。
せっかく楽しいキャンプに行くのなら、装備やお楽しみの食べ物メニューを充実させるのはもちろん、服装までこだわりたいものです。利便性を重視しつつ、おしゃれによって気分も高めてくれる女子キャンプの季節別おすすめコーデをたっぷりとご紹介します。
INDEX
女子キャンプの服装コーデポイント5つ
肌の露出をなるべく抑える
春の日差しのもと、軽やかな服装で過ごすのは気持ちのいいものですが、なるべく肌の露出は抑えたほうがベター。
自然が溢れるキャンプ場では、ブヨ、ムカデ、ヤマビルなどによる虫刺されが気になるもの。また、草木や岩肌などに触れて、擦り傷などのトラブルが起こりやすいです。
さらに火おこしやキャンプ道具の設営、レジャーを楽しむときにも、ケガが起こりやすいといえます。
ケガのリスクを抑えて最後まで楽しく過ごすためにも、長袖やアウター、フルレングスのパンツなどで肌を守りましょう。肌の露出を抑えると日焼け対策にもなるので、一石二鳥です。
動きやすさを重視しながらトレンドを取り入れて
キャンプでの服装での一番の基本となるのが動きやすいこと。キャンプ場では想像以上に足と手を動かしますし、足場が悪いところを歩くこともたくさんあります。どのような動きにも対応でき、身軽に動けるようにするためにも、伸縮性があって動きやすいアイテムでコーディネートを組むのがおすすめです。
トップスは体温調節がしやすいTシャツ×カットソーのレイヤード、パンツはストレッチの効いたデニムなど。足元ははき慣れたスニーカーがベターです。また、手荷物や飲み物は小さめのバッグに入れておくと手が空いて便利です。アウトドアテイストのバッグなら、アクティブなシーンにもマッチしてくれますよ。
春夏でもアウター必須
秋冬の寒いシーズンに行くキャンプでは厚手のアウターが必須……というのは初心者でもなんとなく想像がつきますよね。実は、春夏シーズンのキャンプでも羽織れる1枚が必要です。
キャンプ場のある山の天気は変わりやすいもの。晴れていたと思ったら、急に雲行きが怪しくなって雨が降り、気温が一気に下がることがあります。
また山の朝晩は冷えるため、体温をキープするためのアウターが必須アイテム。春夏などの暖かい季節でも、夜になると10℃台まで冷えこみます。
気温の変化が激しい山へ遊びに行くときは、動きやすくアウトドアに適しているマウンテンパーカーなどがあると便利です。
通気性のいいもので快適に
水辺で遊んでいると全身がずぶ濡れになったり、料理や片付けのときに水が跳ねたり……キャンプ中はなにかと水に関するトラブルが起こりがち。とくに春夏の日中は汗をかいてしまって洋服が汗まみれに……ということもあるでしょう。
そんなときに備え、インナーには通気性の高いものを選ぶのがおすすめです。風通しがよく、すぐにサラッと乾いてくれるアイテムなら、水に濡れても汗をかいても快適に過ごすことができます。
汗冷え対策にもなるため、速乾性の高いものを選びましょう。
内側にストラップを固定できるインナーなら、下着の肩紐が見えず、すっきりおしゃれに着こなせますよ。
帽子やサングラスなどの小物をプラス
キャンプ場などは日差しを遮るものが少ないので、長時間直射日光の下にいることになります。女性にとって気になる日焼け対策はもちろん、熱中症対策の観点からも日差しを遮るための帽子やサングラスなどの小物をプラスしましょう。
帽子はなるべくツバが広いものが◎。今季はバケットハットがトレンドですが、顔回りをぐるっと一周囲っているので日差し対策にぴったり。キャンプスタイルにもマッチします。気温が高いうちは、熱がこもりにくい淡い色味のハットがおすすめです。よりスポーティーな着こなしを楽しみたい人は、キャップもかわいいですよ。
サングラスはUVカット効果がしっかりとあるものを選ぶのがポイント。レンズがグレー系やグリーン系のものは自然な景色が楽しめるのでおすすめです。

キャンプの服装NG例
汚れが目立つ白い服
キャンプでは拠点の設営時に土がついたり、火おこしで炭がついたり何かと汚れがち。そのため、汚れが目立ちやすい白い服は避けた方が無難です。
もし白い服を着たい場合は、インナーで取り入れるなどの工夫をしてみるとよいでしょう。
着火の危険性がある素材
毛羽立ちの多い綿・レーヨンなどの服をキャンプで着ると、焚火をした際に火が燃え移ってしまう可能性があります。ただし綿に関しては、毛羽立ちが少ない平滑な生地であれば燃えにくいとされています。
また、化学繊維でできた服は熱に弱く、焚火で爆ぜた火の粉が飛ぶだけでも穴が開いてしまうことがあるので要注意です。
丈が長いアイテム
ロング丈のワンピースやボトムスは、踏んでしまうと転倒の危険性があるのでキャンプには不向きです。また、うっかり木の枝などに引っかけてしまう可能性も。
足さばきが楽で、かつ程よく体にフィットするものを選ぶのがよいでしょう。
ビーチサンダルや燃えやすいバッグ、ストールはNG
山キャンプへ行くとき、「川遊びで濡れても気にならないし楽だから……」とビーチサンダルを選んでしまう人がいます。しかし、山キャンプにビーチサンダルはNG。すぐ脱げてしまって山道も歩きにくいですし、小枝やとがった石などが刺さって、足をケガしてしまうことがあるからです。
キャンプに行くときの靴は、スニーカーやトレッキングシューズなどがベスト。サンダルを履きたい場合は、足首が固定できるものを選び、川遊びなど限定的なシーンで使うのがおすすめです。
また、キャンプに行くときはファーなど“燃えやすい素材”のバッグ、ストールをつけるのは避けて。焚き火の爆ぜた火の粉が着火して穴が開いたり、火が燃え広がったりしてケガにつながる恐れがあります。
【春夏】季節別お手本キャンプコーデ10選
春のキャンプコーデ
春は気候が安定し過ごしやすい季節ですが、朝晩の寒暖差は激しいため体温調節に便利なアイテムが必須です。
どんなトップスの上からでもサッと羽織れるブルゾンがあると重宝します。柔らかく軽い着心地のMA-1や、アウトドアシーンに馴染むマウンテンパーカーがあると便利です。
女性らしいデザインを選ぶことで、タウン仕様でも使うことができます。
また、キャンプシーンでは手元が汚れやすいので、腕まくりがしやすいことも重要なポイント。デザインはもちろんですが、細かな機能性までしっかりとチェックしましょう。
動きやすい羽織りはマスト
ライトめなキャンプなら、ジップパーカーをアウター代わりに取り入れ体温調節しつつもラフなコーディネートで◎。カラーをチョイスすることで気分を高め、動きやすさだけでなくおしゃれさもプラスするのがポイント。

着用アイテム
パーカー×カラーパンツ
動きやすく人気の高いパーカーに、トレンドのカラーパンツを合わせたコーデ。楽な履き心地ながらもキレイを叶える細身テパードシルエットで、こなれ感もぐっとアップ。どちらもホームクリーニングが可能なのも嬉しいポイント。キャンプにおすすめのカジュアルスタイルです。

着用アイテム
上品さも忘れないキャンプスタイル
どんなときも品のよさを意識したい方におすすめなのが、パールをあしらったパーカーを主役にしたコーデ。細めのパンツとスタイリングするのがおすすめ。映えるオレンジカラーをまとって気分を高めて。洗濯機洗いが可能なので、キャンプシーンでの汚れも気になりません。

カラートップス×ジャージスカート
アウトドアでもスカート派の方には、汚れが気にならずタフに履けるジャージスカートがおすすめ。インナーにレギンスを仕込んでおけば虫刺されやケガのリスクを下げることができます。カラーニットで女性らしさをプラス。上下のバランスを意識して。

キャンプにあえてのモノトーン
カラー物を取り入れることが多いキャンプスタイルで、あえてのモノトーンに挑戦するのも◎。Tシャツ×ロングカーデ×ジョガーパンツ×スニーカーというシンプルなワンツーコーデですが、色のトーンをシックにまとめることでワンランク上のカジュアルに。キャンプのスタイリングで周りとかぶりたくない方におすすめです。

夏のキャンプコーデ
炎天下になりやすい夏場のキャンプでは、紫外線対策と熱中症予防のためにもツバつきの帽子が必須です。
今季はカジュアルにもモードにも使えるバケットハットが大注目。
ブランドからリリースされていますが、キャンプシーンにぴったり。よりカジュアル派の方には浅めに被れるタイプを、モードチックにも寄せたいという方には深めに被れるタイプがおすすめ。
同じようなデザインでも被り方1つで印象が大きく異なります。
また、キャンプシーンでは動き回ることも多いので、顎紐などが付いているものを選ぶのも◎。実用性とデザイン性の両方をゲットできます。


アクティブに遊べる撥水スカートを主役に
夏場のキャンプでは水遊びをすることも多いもの。そんなときにぴったりなのが、撥水効果のあるスカート。流行りのマーメードシルエットになっているのでスタイルアップも◎。裾はフレアになっているので足さばきもよく、アクティブに動けます。レギンスなどのレイヤードも忘れずに。

撥水ならワンピースもアリ
キャンプシーンに嬉しい撥水コートのアイテムはワンピースでも◎。シンプルな形のワンピースはレイヤードが楽しめるので、上着やボトムとあわせてコーディネートを楽しみたい。おすすめはスキニーパンツとのボトムレイヤードスタイル。あえて重ねることで抜け感が演出できます。

夏の日差しを軽やかに遮るシアートップス
夏も長袖派の方におすすめなのが、トレンド感もたっぷりなシアートップスです。スタイリングに自信のない方でも挑戦しやすいのが嬉しいポイント。都会派なイメージのあるシアートップスですが、デニムやスニーカーなどと合わせることでカジュアルダウンが可能。キャンプシーンにも◎。

フーディロングベストを着回し
ゆったりとしたサイズ感のフーディロングベストは、夏場のキャンプシーンで大活躍間違いなしのアイテム。日中の暑い時間帯はインナーをタンクトップやTシャツにして軽やかに。夕方以降、肌寒さを感じたらインナーをロンTに変えれば防寒対策もばっちり。

サロペットをボーイッシュに着こなす
普段とは違うロケーションで思い切り楽しみたい夏のキャンプ。いつもと違う自分に挑戦するという意味でも、思い切りカジュアルなコーディネートはいかがでしょうか。サロペットにロングシャツを羽織れば良いバランスに。

【秋冬】季節別お手本キャンプコーデ10選
秋のキャンプコーデ
秋は気候・気温が不安定になることも多く、暑い日があるかと思いきや急に冷え込むことも。
日中と朝晩の気温差も激しいので、重ね着で体温調節ができるようにしておくのがおすすめです。
また、キャンプのお供としてストールもぜひ持っておきたいアイテム。広げて羽織ったり、首元に巻いたりするだけでなく、ひざ掛けやお昼寝用ブランケット代わりにも重宝しますよ。化学繊維のストールは火が移りやすいので、ウールなどの天然繊維のものを選ぶのがポイント。色味が鮮やかなストールなら、シンプルなキャンプコーデのアクセントとしても活躍してくれそうですね。
ウール100%カットソーで大人のキャンプスタイル
日中の寒暖差が激しい秋キャンプの強い味方となってくれるのが、圧縮ウール生地でつくられたカットソー。軽くあたたかに着られるカットソーは、少し膨らみのある袖のデザインがポイント。袖のした部分にのみゴムを入れているのですっきりと見えつつもブラウジングが可能。カジュアルになりすぎない上品な仕立てなので、大人のキャンプコーデにおすすめです。

ストレッチ性抜群のデニムパンツコーデ
ブラックデニムパンツは、お洒落も着心地もいいとこ取り。ハリ感が程良くありつつ、ストレッチが効いているので、スキニータイプですがシルエットを拾いにくいのもポイント。デニムなのでスニーカーやトレッキングシューズなどにも合わせやすく、ニットプルオーバーとも相性よく決まります。きれいめカジュアルが好きな人にぴったりの1本です。

キャンプのマスト・綿スウェットパーカー
気楽に着られる綿スウェットトレーナーを選ぶなら、今っぽいボリューム感×ネイビーで大人かわいく仕上げてみて。ほどよく肉厚な生地で、寒暖差が気になる秋でも快適に着られるのがうれしいポイント。袖リブ仕様で袖をまくりやすいのも◎。

肌寒いときに活躍してくれるマウンテンパーカー
ダンボールジャージーをドッキングした変化球デザインで、コーディネイトの主役になるマウンテンパーカー。肌寒いときにサッと羽織れるので秋のキャンプにもってこいなアイテムです。お袖がジャージーになっているので着心地抜群で作業時に動きやすいのもポイント。綿混の生地なので、焚火をするときに火が燃え移りにくいのも魅力。

おしゃれな「KAPPOGI」は作業着として持参すると◎
綿のチノ素材で作られた新しい「割烹着(KAPPOGI)」は、普段の家事だけでなくキャンプに持っていくのもおすすめ。上からさっと着るだけで、汚れや火の粉から洋服を守ってくれます。もし汚れがついても洗濯で落としやすく、お手入れも簡単。スマホなどの小物を入れるポケット付きで、機能性も抜群です。

冬のキャンプコーデ
冬キャンプに欠かせないのが保温性の高いウェアです。
たとえばトップスの下に保温・発熱機能のあるインナーを着れば、冬の冷たい空気にも負けないキャンプスタイルが完成。
厚手の服を何枚も重ねずにすむので着ぶくれしにくく、設営や調理などの作業をするときでもアクティブに動きやすいでしょう。
また、冬キャンプでは厚手のアウターも必須。キャンプ場の多くは標高が高い場所にあり、市街地に比べると気温も低くなります。
このような場所では朝晩の冷え込みが顕著になるので、保温性の高いアウターや重ね着などで快適に過ごせる対策を心掛けるといいですね。
裏起毛デニムで冬キャンプもあたたかに
しっかりとした肉厚な生地のデニムパンツは、裏起毛仕様で冬のキャンプにもぴったり。汚れが目立ちにくいブラックカラーなら、思い切りアクティブに過ごせそう。アースカラーに飽きたら、ビビッドなトップスを合わせて元気なコーデを楽しむのもおすすめです。

ゆったりシルエットで重ね着しやすいキルティングアウターを
何かと着込みがちな冬キャンプコーデにおすすめなのが、ゆったりシルエットのアウター。中綿の入ったキルティングアウターは、フロントの配色切り替えがポイント。中に着込んでも窮屈にならないサイズ感で、アウターそのものも軽く着心地がよいのが魅力です。

ウール混のジッププルオーバーで防寒対策もばっちり
山の上など特に寒い地域でキャンプをするなら、あたたかに過ごせるウール混のトップスで体温調節をするのがおすすめ。ジッパーを開けても、上まで閉じてネックウォーマー風に着ても◎。畔の編み目がきれいに立ちながら程良いざっくり感があり、ナチュラルな雰囲気が好きな人にもぴったりです。

ベストで体温調節&おしゃれを叶えて
ベストは袖口がないぶん動きやすく、程よいあたたかさをプラスしてくれるのが魅力。着ぶくれ感が出やすいベストも、ライトグレーなら重くなりすぎず、おしゃれなキャンプスタイルに仕上がります。大人かわいい冬キャンプスタイルを楽しんでみて。

着用アイテム
綿のあったかインナーで快適な冬キャンプに
オーガニックコットン100%でつくられたシャツは、インナーとしても1枚でも着られる肉厚な生地感がうれしいポイント。接結加工で生地と生地の間に空気の層を生み出すことで、なめらかな肌触りとあたたかな着心地が楽しめます。キャンプコーデにプラスすれば、あたたかく快適に過ごせること間違いなし。チクチクしにくい生地なので、化学繊維が苦手な人にもおすすめです。

自然の中で非日常感が楽しめるキャンプは、これからもますます人気が続きそう。快適に過ごすためには、季節や気候・気温に応じたキャンプコーデを意識するとよいでしょう。
またキャンプの醍醐味でもある料理やアクティビティでは、炭や土で汚れたり、水で濡れたりする場合も多いもの。
汚れが気になりにくく燃えにくい素材の服や、撥水加工のある服を選べば、トラブルを減らして安全にキャンプが楽しめますよ。汚れや炭のニオイが気になる人は、洗濯しやすい綿素材や綿混素材の服を選ぶのも賢い方法です。
キャンプコーデを考えるときは、ぜひおしゃれさと機能性を兼ね備えたアイテム選びを心掛けてみてくださいね。